連絡の取れない相続人

誰かが亡くなった後、相続に関する話(遺産分割協議)をしたいのに連絡が取れない相続人がいる場合どうしたら良いでしょうか。 これが、居場所もわからないし生死も不明であるという場合は 失踪宣告の申立てをすれば良いことになります。

しかし、生きているのは確かだが全く連絡が取れない(このケースが一番よくあるのです)、という場合は、不在者財産管理人を裁判所に選任してもらったうえで、不在者財産管理人も交えた遺産分割協議を経て遺産を分割することになります。ただし、この場合、不在者には法定相続分を確保する必要がありますから、それを望まない場合は、なんとしてでも連絡を取って、実印と印鑑証明書をもらわないと相続は前に 進みません。

もちろん法定相続するなら遺産分割協議は必要ありませんから、この問題はクリアできる(ただし、預金や株などの金融機関によっては法定相続でも全員の実印、印鑑証明書を要求するところもあるので注意が必要です)と言えるでしょう。

この「連絡の取れない相続人」の問題がネックになって相続がちっとも前に進まない、ということがよくあります。

事前にできる対策としては、身近な方が亡くなられる前に「遺言執行者付きの遺言書を作成してもらう」ことです。これにより、相続人全員の関与がなくとも相続手続きをスムーズに進めることができるようになるのです。

 


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