借金を相続したくない相続人がいる場合の相続の方法/足立区

図1

状況

〇亡父と同居していた長女からの相談。
〇財産は自宅土地・建物。
〇カードローンの借入れが200万円
〇長男・次男はそれぞれ独立し住居を構えているので、自宅土地・建物は長女単独名義にして構わない。ただしカードローンの借入金は長女に全て相続してほしい。

司法書士からの提案&解決方法

故人の財産を相続人で分け合う、もっとも一般的な方法は遺産分割協議です。遺産分割協議によって分割できるのは基本的にプラスの財産のみです。マイナスの財産(故人の借金等)を分割して、ある相続人のみが負担することにしても、それをもって債権者には対抗できません。つまり、「遺産分割協議による債務の分割」は相続人の間での取り決めに過ぎず、債権者はそれを無視して相続人全員に請求することができるのです。
そのため、債務を相続したくない場合は相続放棄を選択する必要があります。本件の場合、長男・次男は相続放棄をし、裁判所より発行される「相続放棄申述受理証明書」を債権者に送付し、また、それをもって法務局に相続登記を申請することにより、カードローンの借入金を長女負担、自宅土地・建物を長女名義とすることができます。

遺産分割の最新記事

最新解決事例

ページ上部へ戻る